たんぱく質と4つの〇〇の関係 part.1




私たちの身体をつくり維持するために必要な栄養素は「炭水化物」「脂質」「たんぱく質」です。この三つの栄養バランスがきちんと保たれてこそ、理想のカラダがつくられるのです。大きくて強い筋肉が欲しいと思う男性も引き締まったメリハリボディが欲しい女性にも、共に必要な栄養素といえばこの「炭水化物」「脂質」そして「たんぱく質」と変わりありません。

その中でも最も重要で欠かせない栄養素それが「たんぱく質」です。以前よりお話ししていますがたんぱく質は、筋肉はもちろん皮膚や髪や爪、臓器や血管、そして血液など身体のあらゆる部分を構成し維持するための材料となる最も欠かせない栄養素です。その総重量は体重の30~40%を占めているほどです。

ではなぜ、ボディービルダーの様な太く大きな筋肉が欲しいマッスル男子も、しなやかで引き締まった美ボディが欲しいシェイプアップ女子もたんぱく質が必要なのでしょうか。そこで今回は増量と減量という真逆の関係にあっても欠かす事ができない栄養素「たんぱく質」とその目的に対する関係についてお話しします。

❑基本の「き」たんぱく質とは

  • たんぱく質って何?

私達が生きるために欠かせない三大栄養素の一つで、筋肉、骨、皮膚、髪、臓器、血液、ホルモンなどの形成に必要な栄養素それがたんぱく質です。身体の組織の成長と発達、健康保持など日常活動を支える上で最も重要な栄養素で、消化器官や脳神経系の機能を調節するホルモンの材料や、病気と闘う抗体もタンパク質によって作られます。また、血液や組織が酸性やアルカリ性に偏り過ぎないように、体液のバランスを調整する役割も果たしています。

たんぱく質はカラダに溜めておくことが出来ないので、毎回の食事などでしっかり補給する必要があります。また、激しい運動時や体内の糖質が不足してくると、たんぱく質もエネルギー源としても使われてしまいます。

  • たんぱく質=アミノ酸

食事で摂取したたんぱく質が、そのままカラダの材料になる訳ではありません。たんぱく質の最小単位はアミノ酸です。たんぱく質は胃や十二指腸を通り消化・分解され、小腸でさらに細かく分解された後にアミノ酸となり体内に吸収されます。そして、吸収された後に再び様々な組合せにより筋肉や骨、皮膚、臓器など、特定のたんぱく質に合成され身体の一部となります。

人体のたんぱく質は数万種類のたんぱく質で構成されていて、その全てのたんぱく質がたった20種類のアミノ酸でつくられています。つまり、カラダを構成するアミノ酸は20種類あり、この20種類が複雑に組合わさってさまざまなタンパク質を作っているという事になります。

この20種類のアミノ酸のどれかひとつでも欠けているとたんぱく質の合成が出来ません。つまり人間にはこの20種類のアミノ酸が必要不可欠という事になります。

❑筋力アップ×たんぱく質

筋肉を増やすためにはたんぱく質が必要という事は、いつもこのブログを読んでくれている方なら知っていると思いますが今一度おさらいしてみましょう。

筋肉を「大きくする」「強くする」「太くする」など、筋肉を成長させるためのプロセスといえば【運動×栄養×休養】です。まず【運動やトレーニング】などで筋肉に普段以上の負荷(負担)をかけてダメージを与えます。普段運動をしていない方なら軽い腕立て伏せや腹筋または軽いランニングなど、日常ではありえない負荷を筋肉にかける事でダメージを与える事ができます。

筋肉にダメージを与える事ができたら次は【栄養】です。この栄養こそが「たんぱく質」です。厳密には他の栄養素も必要ですがメインとなる栄養素はたんぱく質です。冒頭でもお話ししましたが筋肉の主な材料は「たんぱく質」です。運動やトレーニングでいつも以上の負荷をかけられた筋肉は筋繊維が傷つき壊れてしまっています。それを修復し今まで以上に丈夫で強い筋肉に生まれ変わらせるためには「たんぱく質」という材料がたくさん必要になります。壊れた家を修復する時に木材などの材料が必要になるのと同じで、筋肉を修復するためにはたんぱく質が必要なのです。逆にいえば、いくら汗水垂らして毎日トレーニングをして筋肉にダメージを与えても、材料となるたんぱく質をしっかり摂れなければ思うように成長させることが出来ません。

運動をした後にしっかりたんぱく質を補給しゆっくり寝る事で、筋肉の成長に必要な3つのプロセスである【運動】【栄養】【休養】のサイクルが完成するのです。きちんとしたメニューで定期的にトレーニングをしているのになかなか筋肉がつかない・・・なんて思っている方は、たんぱく質の不足が原因かもしれません。今一度自分の食生活を見直してみてはいかがでしょうか。

❑ ダイエット×たんぱく質

痩せたいからと言って単純に食事を抜いたりしていませんか?【ダイエット=食事制限】という考えは決して間違っていませんが、身体に必要な栄養成分までカットしてしまうと逆に太りやすくなってしまいます。その欠かせない栄養素とは「たんぱく質」です。ダイエットの基本は【摂取カロリー】と【消費カロリー】のバランスです。摂取カロリーが消費カロリーを上回る日が続けば確実に太ります。だからそうならないように摂取カロリーを抑える必要がありますが、カロリーばかりを気にして栄養バランスを考えない食事を続けていると逆に太りやすい体質になってしまいます。では、なぜなのでしょうか?

体重を落とす時に一番注意しなくていけない事は筋肉を落とさないという事です。私達には基礎代謝というものがあります。身体は体温の維持や心臓や肺を動かすなど寝ている時も常にエネルギーを消費しています。じっと動かず過ごしていても生きているだけで消費する最低限のエネルギーの事を基礎代謝といいます。基礎代謝は人間が一日に消費するエネルギーのおよそ60~70%を占めています。これに運動などで消費するエネルギーと食事に伴う代謝エネルギーを合わせて一日の総消費エネルギー量が決まります。

基礎代謝は身体の筋肉量に比例し、筋肉量が多ければ消費するエネルギーも多くなります。ところが一日の食事でたんぱく質がしっかり摂れていないと今ある筋肉も徐々に分解され減っていきます。先ほども言いましたが、筋肉の材料はたんぱく質です。その材料となるたんぱく質が食事制限などで不足すれば、筋肉を維持もしくは作る材料がありませんから、当然筋肉は減ってしまいます。筋肉が減れば基礎代謝も落ちてくるのでエネルギーの消費量も減り結果太りやすい体質になるというわけです。

また、糖質などの過剰なカロリー制限を行うとエネルギーの素となる栄養が不足してきます。すると身体は本来主にエネルギー源として使用する事の無い筋肉を分解してエネルギーを作り出そうとします。筋肉が分解されれば当然筋肉は減ってしまいますし、筋肉が減ってくれば先ほどお話しした通り基礎代謝が減ってくるので一日のエネルギー消費量も減ってしまい、結果太りやすい体質になってしまいます。

  • 正しいダイエット

痩せる為には食べる量を減らして摂取エネルギーを減らすか、身体を動かす量を増やして消費エネルギーを増やすしか、その両方を行い結果収支のバランスをマイナスに保つしかありません。しかし、食事制限だけで痩せようとするなら、きちんと栄養バランスを考えよほど気を付けて行わない限りリバウンドしてしまう可能性が高くなります。そこで食事制限を取り入れつつ筋力トレーニングいわゆる「筋トレ」を並行して行うのがベストなダイエットといえるでしょう。

先ほどもお話ししましたが、ダイエットのポイントは「いかに筋肉を落とさず体重を落とす事ができるか」です。食事制限だけではどうしても筋肉を落とす確率が高くなってしまうので、同時に筋トレを行う事をおすすめします。筋トレといっても、何もボディービルダーのようにバーベルやダンベルを持ち挙げるだけではありません。自重を使った「スクワット」や「腕立て伏せ」「腹筋」等を取り入れるだけでも違ってきます。これに「ウォーキング」なんかをプラスしたらより理想的なダイエットになります。

❑ 美肌×たんぱく質

女性に人気のキーワードに「コラーゲン」があります。コラーゲンとは皮膚にハリや弾力を与える成分で女性には大人気の成分です。この女性に嬉しいコラーゲンも実はたんぱく質から出来ています。コラーゲンがいっぱい入った食材やコラーゲンの入った鍋など直接肌にいい成分を摂る方が効果的な感じがしますが、実はまだ有益な研究結果が得られていないようです。確かに、私たちの身体でコラーゲンが必要なのは肌だけではないので、食べたコラーゲンがダイレクトに肌に届くのかは疑問です。それならば、コラーゲンの材料となるたんぱく質をしっかり摂った方が効果的ではないでしょうか。たんぱく質からコラーゲンを生成するためにはビタミンCが必要不可欠なので、たんぱく質以外のビタミンやミネラルもしっかり補給してプルプルのお肌を手に入れましょう。

また、女性の悩みで多い症状が貧血。この貧血の原因がたんぱく質かもしれないというのは知っていましたか?貧血の大半は「鉄欠乏症貧血」で赤血球が不足する事により体内に酸素を運んでくれる能力が低下する事によって起こります。そしてこの酸素を運んでくれるのが赤血球の主要物質でもある「ヘモグロビン」です。このヘモグロビンもたんぱく質からつくられるので、たんぱく質が不足すると赤血球をつくることが出来なくなり貧血を招くという事もあるのです。貧血気味だからといって鉄分ばかり摂っていてもなかなか改善されない方はたんぱく質不足が原因かもしれません。まずはバランスよい食事を心がけましょう

❑ 休息×たんぱく質

運動・栄養・休養の3要素が強い筋肉を作る

運動とたんぱく質の関係は皆さんもよくご存じだと思いますが、運動をしない日にもたんぱく質は必要だって知っていましたか?よく、運動する日はプロテインを飲むけど運動しない日は飲まないという方を時々お見かけしますが、それはとても損をしています。まず、筋肉が大きくなったり強くなるのは運動をしている時ではなく、運動後の休息時だという事を頭に入れておいて下さい。

運動によってダメージを受けた筋肉は約48~72時間かけ以前の筋肉より強く丈夫に生まれ変わります。つまり、運動後約48~72時間はたっぷりのたんぱく質を摂取して筋肉の材料を供給し続けなくてはなりません。もし、運動した日だけたんぱく質をたくさん摂ったり、プロテインを飲んでいるだけだとその後の回復期間でもある48~72時間はたんぱく質不足の状態に陥ってしまいます。そのため、筋肉を修復したいのにその材料がなければ十分な回復ができず思う様な成長が望めないのです。

また、筋肉は合成と分解を繰り返し日々作り変えられています。それは、たとえ運動をしていなくても筋量を維持するために全体の約2%が毎日生まれ変わっているのです。毎日生まれ変わっているという事は、毎日その材料が必要ということになるので、たんぱく質の摂取は日々心掛けなければなりません。それに、冒頭でもお話しした通りたんぱく質は筋肉だけではなく、皮膚や髪、爪、臓器、血液など様々な場所で必要な栄養素なので、毎日欠かす事が出来ません。筋肉だけではなく美容と健康のためにも毎日たんぱく質の摂取を心掛けて下さい。

たんぱく質の必要量

以前もお話ししましたが、人それぞれ一日に必要なたんぱく質の量がちがいます。一般的な一日のたんぱく質推奨量は男性で60g、女性で50gと男女差はもちろん、体重差もありますが運動をしているかいないかでも大きく異なります。そこで、これを知るための簡単な計算式があるので覚えておくとよいでしょう。

一日に必要なたんぱく質の量は大きく分けて3つのタイプに分かれます。まず、下記の1.2.3から自分がどれに当てはまるのか調べて下さい。

  • 一日に必要なたんぱく質量の目安

1. 日頃、特に運動をしていない方・・・体重1kgにたいして0.9g (約1g)

2. 定期的にランニングなどの軽い運動をしている方・・・体重1kgにたいして1.2~1.7g (約1.5g)

3. ジムでマシーンやフリーウェイトなどを使い、週に数回しっかりトレーニングをしている、または部活などで週に3日以上しっかり練習をしている方・・・体重1kgに対して1.8~2.0g(約2g)

自分の体重1kgに対して何グラムのたんぱく質が必要なのかが分かったら、そのグラムに自分に体重をかけてみて下さい。

例)週に3回ジムでウェイトトレーニングをしている体重60kgの方なら・・・60kg×2g=120g となります。

この例では、1日に約120gのたんぱく質が必要になります。

毎食20~30gのたんぱく質が摂れる食事が理想です。これで、1日3食バランスよく食事をしている人なら毎日60~90gが食事から補われているはずなので、場合によってはプロテイン等を使って補給するのも良いと思います。プロテインを使う場合1回20g前後のプロテインを1日1~2回飲めば、ほぼ必要量はクリアできると思います。しかし、一度に大量のプロテインを飲んでいると身体に負担がかかるばかりか、余分なたんぱく質は尿と共に排泄されてしまうので無駄になります。一度に大量のプロテインを飲むのであれば、一日数回に分けて飲む方が効率的です。一回のプロテインの目安はたんぱく質として20gが摂れる量を目安にしてみると良いと思います。

  • 臼井より一言

たんぱく質についてはとても奥が深くまだまだお伝えしたい事がたくさんあるので、この続きは「Part2」としてまた別の機会にお話ししたいと思います。それではまた・・・

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臼井

臼井

スポーツ専門学校在籍中に、㈱ゴールドウィン・スポーツサポートのクロストレーナー養成機関に参加しその後入社。スポーツクラブやスポーツ施設、ホテルなどでトレーニング、エアロビクス、アクアエクササイズ、スイミングの指導を行い、現在はフィットネスアドバイザーとしてトレーニングやエクササイズ、栄養学、サービスなどの指導、教育を行う。 ■フィットネストレーナー ■JNF公認サプリメントアドバイザー ■米国ISNF公認サプリメントアドバイザー ■(社)全日本ノルディックウォーク連盟  ノルディックウォーク公認指導員






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臼井

スポーツ専門学校在籍中に、㈱ゴールドウィン・スポーツサポートのクロストレーナー養成機関に参加しその後入社。スポーツクラブやスポーツ施設、ホテルなどでトレーニング、エアロビクス、アクアエクササイズ、スイミングの指導を行い、現在はフィットネスアドバイザーとしてトレーニングやエクササイズ、栄養学、サービスなどの指導、教育を行う。 ■フィットネストレーナー ■JNF公認サプリメントアドバイザー ■米国ISNF公認サプリメントアドバイザー ■(社)全日本ノルディックウォーク連盟  ノルディックウォーク公認指導員