40代からの筋トレ・プロテイン摂取で知っておくべきこと




最近、皆様から頂いている相談で特に増えているのが、30代後半~50代の方からの筋トレとプロテインについてです。40歳を目前に控え年齢的に体力の衰えを感じ何か運動でも始めてみようかな?と思い始め、健康面からプロテインを飲むと良いって聞いたけどやっぱり飲んだ方がいいのかな?という方からの相談がとても多いです。今回はそんな方々のお悩みを解決できたらと思いまとめてみました。同じような悩みがある方はぜひ参考にしてみて下さい。また、このお話は若い方にも言える事ですし、ご家族で迷っている方がいたらぜひ教えてあげて下さい。

目次

■健康なカラダづくりに必要な三要素

カラダづくりに必要な三要素とは、『運動』『栄養』『休養』です。これは人間が健康的に生きていく上で重要なキーワードあり必要不可欠な要素です。

① 『運動』
筋肉の成長や維持には運動など継続的な筋肉への刺激が必要であり、運動による筋繊維の破壊と再生を繰り返す事で、さらに強い筋肉へと生まれ変わり成長していきます。

② 『栄養』
カラダの素材となる栄養素をしっかり摂る事です。例えば、いくらきちんと運動を行っていたとしても、筋肉の材料となる栄養素であるタンパク質やビタミンやミネラルが欠けていれば、回復や成長がうまく行われないので、毎日の食事はとても重要になります。

③ 『休養』
カラダが作られていく時間は、主に休養(睡眠)時に分泌される成長ホルモンによって成長し回復(修復)していきます。だから、しっかり休養を取る事もカラダづくりには欠かせない要素なのです。

この『運動』『栄養』『休養』の三要素によってカラダは作られるのです。この3要素のうちのどれが欠けてもカラダづくりは成り立ちません。

■運動 -筋肉と基礎代謝-

誰でも年を重ねるごとに肌にシミやシワが増えて老化するように筋肉も同じく衰えていきます。また、一生のうちで筋肉が最も多く、そして早く成長するのが高校生から大学生の頃にあたる17歳~22歳ぐらいだと言われています。この頃は成長ホルモンなどの分泌も活発で筋肉や骨は成長し、特に運動をしなくても筋肉は強く大きくなっていきます。しかしそれもつかの間、何もしない生活を続けていると筋肉は年齢と共に少しづつ低下していきます。

【特に運動をしない状態が続いた場合の年齢による筋肉の低下】
・30歳~50歳・・・年0.5~1.0%低下 (20歳を100%とした場合50歳では約80%に低下)
・50歳~80際・・・年1.0~2.0%低下 (20歳を100%とした場合80歳では役50%に低下)

そこで、スポーツ選手に限らずこの筋力の低下を阻止するには筋力トレーニングつまり「筋トレ」をする事がとても重要になります。
健康な人でも、1日ゴロ寝をして過ごしていると、0.1%ずつ筋肉が減ると言われています。いつまでも元気に自分の足で歩く生活を続けたいのであれば、筋力トレーニングは必要不可欠という事になります。
また、身体の中で一番エネルギーを消費する場所それも筋肉です。つまり、筋肉量が落ちてくると、身体の中のエネルギー消費量も落ちてきます。エネルギー消費量が落ちてくると、使い切れなかったエネルギーは身体に溜め込まれていきます。つまり、これが中年太りの原因になる訳です。太るということは摂取したエネルギーの量よりも、消費するエネルギーが少ない事で起こってくる現象です。

■基礎代謝をあげよう

動かずジッとしているだけでも消費していく最低限の消費カロリーを基礎代謝といいます。
基礎代謝は1日に消費するカロリーの60%ほどを占めています。基礎代謝の中でも20~30%を占めるのが筋肉での消費量なので、加齢で筋肉量が減ると消費カロリーも落ちてしまいます。つまり、筋力トレーニングなどで筋肉を減らさなければ、消費カロリーも落ちることもなく、さらにはトレーニングを行う事で筋力も強くなり、健康で元気な毎日を送る事ができます。

そこで、おすすめなのがやはり「筋トレ」なのです。トレーニングといっても自宅で出来る簡単なトレーニングでも構いません、週に2~3回、1日10~15分でも効果はあります。出来れば脚のような大きな筋肉を使うことから始めてみて下さい。筋力の衰えは下半身からという言葉もある様に、あまり歩かなくなったり階段を使わなかったりする事の積み重ねで徐々に筋肉は細くなり足腰が弱くなっていきます。「筋トレ」をする事で筋量が増えれば基礎代謝もあがり一石二鳥です。

今すぐにでも簡単に出来るトレーニングとして「スクワット」がおすすめです。


これを初めは1日10回行って下さい。徐々になれてきたら、10回を3セット行ってみましょう。まずは、隙間時間を使って小さな事から始めてみて下さい。1ヶ月も経つ頃にはあなた自身の身体に何か変化が出てくるでしょう。しかし、決して無理はしないで下さい。

■栄養 ~筋肉の維持に欠かせない栄養素

人が生命を維持する為に必要な栄養素は、タンパク質、糖質(炭水化物)、脂質、ビタミン、ミネラルでありこれを「五大栄養素」といいます。中でも、タンパク質、糖質(炭水化物)、脂質はカラダを形成したりエネルギー源となる最も重要な栄養素であり「三大栄養素」といいます。その中で最も欠かせない栄養素が「たんぱく質」です。

【タンパク質】
人体を構成する物質で一番多いのは水ですが次いで多いのがタンパク質です。タンパク質は筋肉、血液、髪、爪、内臓などの体内の様々な器官を形成する栄養素であり、身体の組織の成長と発達、健康保持など日常活動を支える為に最も必要な栄養素で、人の成長や生殖機能の発達、代謝の速度を調節するホルモンの材料でもあります。体内で外敵と闘う抗体もタンパク質によって作られます。また、血液や組織が酸性やアルカリ性に偏り過ぎないように、体液のバランスを調整する役割も果たしています。また、たんぱく質は熱やエネルギー源としても使われますが、体内に十分な炭水化物や脂質があるときには主役としてではなく予備として利用されます。

■1日に必要なたんぱく質量って?

体重1kg当たりに必要なたんぱく質量の推奨量は約1gと言われています。
つまり、体重70kgであれば、70kg×約1g=約70gということになります。これはあくまでも定期的に運動習慣のない人の場合なので、定期的に運動をしている方ならさらに必要になります。

 

【たんぱく質摂取の大まかな目安】
・特に運動をしていない方・・・体重1kgにたいして約1g
・一定間隔で軽い運動をしている方・・・体重1kgにたいして約1.5g
・週に2~3回以上ジムでの筋トレやランニングなどの運動をしている方・・・体重1kgに対して2.0g

【食品に含まれるたんぱく質量の目安】
卵1個・・・約6g 牛乳コップ1杯・・・約6g 納豆1パック・・・約6g 豆腐一丁・・・約20g
牛ステーキ200g・・・約37g ツナ缶1缶・・・約20g 鶏ささみ1本・・・約8g

確かにたんぱく質は重要ですが、一日に必要なたんぱく質を補うにはきちんとした食生活を実行しなければなかなかクリア出来ません。ましてや運動量が多い方になればなるほど多くのたんぱく質が必要になります。そこで、牛乳や大豆から余分な脂肪や糖質を出来るだけカットし、たんぱく質だけを抽出したプロテインを上手に使えば、カロリー等を気にせず不足している栄養素を効率よく補う事ができます。
プロテインはアスリートのような運動選手が飲む特別なものではありません。牛乳や大豆から抽出した成分を使用しているプロテインは薬ではなく食品に分類されるので、お子様からご年配の方まで安心してお飲み頂ける栄養補助食品なのです。
栄養の基本は食事から、そして不足分を上手にプロテインから補給できれば、効率よくカラダづくりが出来る事になります。

■休養 ~休む(眠る)事の重要性

運動をして栄養を摂ったら次に必要なのは休養です。この休養こそが筋肉を作ってくれる本当の時間なのです。

① 筋肉は運動やトレーニングによりダメージを受けます。
② 筋肉の材料となるたんぱく質等の栄養素をしっかり補給する。
③ ダメージを受けた筋肉は、48~72時間(2~3日)かけて、以前の筋肉より強いものに生まれ変わります。この①~③(運動―栄養―休養)のプロセスを【超回復】といい、これを繰り返す事で、筋肉は少しづつ成長していきます。

筋肉はトレーニングをしている時に作られるわけではありません。トレーニングの後、さらには睡眠時につくられています。運動後や就寝中は、大量の成長ホルモンが分泌され、これによって全身の細胞の修復や分裂が行われます。いくらトレーニングに励んでも、質のいい睡眠が十分にとれていなければ、思うようなカラダづくりは出来ません。もちろん、その前にしっかりと栄養補給が行われている事が前提ですが。
よく、寝る子は育つと言いますが、これはまさしく寝てる間に成長ホルモンが大量に分泌されて、成長
が促進されていく典型的な例と言っていいでしょう。
本当のカラダづくりは、寝ている時に行われていると言うことを覚えておいて下さい。

以上が健康なからだづくりに必要な3要素、「運動」「栄養」「休養」です。
これは、運動している方、していない方に関わらず、すべての方に言える事です。いま一度、自分に欠けている所が無いかチェックして、もし足りない部分があればそこを補い健康な体作りに励んでみて下さい。

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臼井

臼井

スポーツ専門学校在籍中に、㈱ゴールドウィン・スポーツサポートのクロストレーナー養成機関に参加しその後入社。スポーツクラブやスポーツ施設、ホテルなどでトレーニング、エアロビクス、アクアエクササイズ、スイミングの指導を行い、現在はフィットネスアドバイザーとしてトレーニングやエクササイズ、栄養学、サービスなどの指導、教育を行う。 ■フィットネストレーナー ■JNF公認サプリメントアドバイザー ■米国ISNF公認サプリメントアドバイザー ■(社)全日本ノルディックウォーク連盟  ノルディックウォーク公認指導員






2 件のコメント

  • 自分は20代男性です。
    毎日自宅から駅まで歩いて出勤してます。(片道30分くらい)
    雨の日以外は1日1時間以上は歩いており昼休憩時などは15分ほどジョギングも行っております。

    筋肉をもう少しつけ体脂肪を減らしたいと思いプロテインの購入を考えてます。(現在身長167cm 66.4kg 体脂肪率19.1%)

    ジムに行ったり筋トレということは
    ほとんどしてないのですが
    プロテイン摂取しても今の運動では
    あまり身体に変化はないままでしょうか?

    • やまだたろう様

      ご相談ありがとうございます。

      毎日自宅から駅まで歩き、昼休みを使ってジョギングを行っているなんて凄いですね。
      始めてから身体に変化は出てきていますか?

      目的は筋肉をもう少しつけ体脂肪を減らしたいとの事ですが、正直なところ今現在のウォーキングとジョギングを続けているだけでは、今後大きな身体の変化は無いかもしれません。

      以前ブログでもお話した事がありますが、今より筋肉に変化を求めたいのであれば、いつもより大きな負荷を筋肉に対して定期的に与えてあげなくてはなりません。
      筋肉に大きな負荷を与え筋繊維を壊してあげることで、筋肉は以前より強くて丈夫なものに修復され生まれ変わります。この「破壊」と「修復」を繰り返す事で筋肉は成長するのです。しかし、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動は、俗に言う「筋トレ」とは違い、常に一定の負荷しか筋肉に加わらず通常では破壊する程のレベルにまでは達しません。その為、いくら歩いても走ってもある一定以上の筋肉はつきにくいと思います。

      それは、プロテインを飲んでも同じです。
      プロテインとはたんぱく質の事なので、飲むだけでは筋肉の材料を補給するだけの行為になります。しかし、筋トレなどで傷ついた筋繊維があれば補給したプロテインは身体の素材になり修復を始め、今より太い筋肉に生まれ変わります。

      ただし、今の生活にプロテインをプラスする事でメリットもあります。
      それは、普通の生活をしていても、毎日の食生活でたんぱく質が不足していると筋肉は徐々に分解されてしまいます。特に身体を動かしている方は、動かしていない方より多くのたんぱく質が必要になるので、プロテインで補給してあげる事で無駄な筋分解を防ぐことが出来ます。もしも、日々の食生活の中でたんぱく質が足りていないと感じるのであれば、プロテインは飲んだ方が良いかもしれません。

      また、今よりも脂肪を落とすのも「筋トレ」が効果的です。
      筋トレを行うと当然筋肉が増えてきます。身体の中で一番エネルギーを消費する場所は筋肉なので、筋肉量が増えればそれだけエネルギーの消費量も増え、結果として体脂肪も減少してくるという訳です。

      まずは、自宅でも簡単にできる自重トレーニングを週2~3回 10分程度からプラスしてみませんか?
      より早く理想の身体に近づくかもしれません。

      臼井

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    スポーツ専門学校在籍中に、㈱ゴールドウィン・スポーツサポートのクロストレーナー養成機関に参加しその後入社。スポーツクラブやスポーツ施設、ホテルなどでトレーニング、エアロビクス、アクアエクササイズ、スイミングの指導を行い、現在はフィットネスアドバイザーとしてトレーニングやエクササイズ、栄養学、サービスなどの指導、教育を行う。 ■フィットネストレーナー ■JNF公認サプリメントアドバイザー ■米国ISNF公認サプリメントアドバイザー ■(社)全日本ノルディックウォーク連盟  ノルディックウォーク公認指導員